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実験犬シロの願い
JUGEMテーマ:ペット


あなたは知っていますか?
捨てられた犬がどうなるのか…。


捨てられた犬や猫は、こっそり動物実験に回されていました。
この「シロ」の事件をきっかけに、全国で払い下げ廃止の動きが起こりました。

テレビ・新聞で大反響となり、1万人の署名が東京都を変え、ついには、平成18年、全国で動物実験への払い下げはゼロになりました。

そのきっかけとなった「シロ」の話…。




●動画 「実験犬シロのねがい」


youtube
 

 


日本では、保健所や動物収容所に連れてこられた犬や猫の運命は、「ガス室」に入れられて殺されるか、「実験動物」として、大学の医学部などの研究機関に払い下げられるというものでした。

「実験動物」というのは、医学の研究や、薬の開発のために、痛く苦しい目にあいながら、人間の身代わりとなって生きたまま実験をされる、痛ましい動物のことです。

しかも、あまりにも残酷すぎるという理由で、ほんとうの姿が知らされていません。

ただ殺されるだけでも辛いのに、体を切りきざまれ、毒を飲まされ、苦しむ状態を観察されながら、なぜ自分がこんなひどい目にあわされるのかもわからずに、ひとりぼっちで死んでいきます。


若くて元気で、人なつっこいシロは、保護された犬の中から選ばれて、とうとう実験動物にされてしまいました。
保健所から、動物管理事務所へ送られ、1,300円で、ある国立病院の実験施設に、実験犬として買われていったのです。


シロが、気がついたのは、狭い冷たい檻の中でした。

手術のときに受けた麻酔が切れ、シロは、ひとり苦しんでいましたが、痛みをとめる注射も、傷の手当もしてもらえません。
腰には、傷あとがあって、太いタコ糸で、荒っぽく縫い合わされていました。

手術をされた日から1ヶ月がたっても、シロは抜糸もされずに、ほったらかしにされていました。
左の後ろ足は、手術のためにまったく動かすことができませんでした。
また、痙攣するその足は、体の内側にかたく曲がってしまい、地面につけることさえできませんでした。背中はうみで、どろどろでした。
おまけに、疥癬という皮ふ病にかかり、しきりにかゆがっていました。


◇  ◇  ◇

ある晴れた日、動物保護ボランティアの女の人が2、3人この病院の敷地にやってきました。

白い犬が1匹、檻の中でうずくまっていました。
シロです。

シロは、脊髄の神経を切る手術を受け、切られた神経が、どうやって回復するのか、調べる実験を受けていました。

シロは、研究者から見はなされ、全身の毛が抜け落ち、むきだしになった皮ふから血がにじみ出ていました。
腰の大きな傷口からは、手術したときのタコ糸が何本も見え、膿がじくじくとにじみでていました。
体の片方をおすと、反対側の傷口からにじみだすというひどさでした。


ある日、シロは様子をずっと見に来ていたボランティアの人たちによって、檻から出され、動物病院へと運ばれました。

赤むけになった、痛いたしい背中。
ごっそりと抜ける毛。
けいれんしながら、ふるえつづける、後ろ左足。
耳の先に、カサブタがこびりつき、ぽろぽろ落ちる。
立つことがやっとで、オシッコはたれながし。

獣医さんの診察によって、シロはまだ1歳だということがわかりました。

シロを動物病院に連れて行ったさやかさんは、シロを自分の家につれて帰りました。
さやかさんとご主人の看護によって、シロは、散歩にまで行けるようになりました。


シロは、少しずつよくなっていきました。
でも、吠えることも、なくこともできませんでした。
うつろな瞳をして、一日中、ぼんやりとしていました。

さやかさんが世話をしていると、いろいろなことがわかってきました。

強くなぐられたのか、頭の骨が一ヶ所、ひどくへこんでいました。
両方の前足首には、鎖のようなものが巻きつけてあったらしく、なかなか毛が生えてきませんでした。

実験犬にされる前にも、ひどい目にあっていたシロ…。


そんなある日、ご主人は長野県に転勤が決まり、さやかさん一家は長野県に引っ越しました。
あたり一面、雑木林が広がっていて、自然のままで、平地は野原や畑が広がっているところでした。


何ヶ月か暮らすうちに、シロは元気を取り戻しました。 白い毛が生えそろい、瞳をかがやかせて、うれしそうにはしゃいだり。
堅くひきつっていた足も、地面につけられるようになっていました。

いたずらをしたり、顔をペロペロとなめたり、甘えるようにもなっていました。


でも、その幸せも、長くは続きませんでした。

危険に対して身がまえる、といった能力にかけ、車がきても、飛び出していきます。
方向感覚がまるでありませんでした。

獣医さんによると、頭をやられた後遺症だということでした。


そして、運命の日がやってきました。
12月24日。クリスマスイブの夕方でした。

シロは、国道で車の事故にあい、死んでしまったのです。




瀕死の状態で保護されたシロは、さやかさんたちのあたたかい世話を受けて、健康を回復することができました。

実験の後遺症は残ったものの、見違えるように愛らしい犬になり、田舎の自然の中でようやく安心して幸せに暮らせるようになったとき、思いもかけず、不慮の事故で死亡しました。

シロは、実験室から生還して、わずか1年しか生きることはできませんでした。
推定年齢わずか2歳の短い一生です。



けれども、シロの存在が、テレビや新聞で大きな話題となり、毎年何万頭もの犬や猫たちを、実験の苦しみから救い出す大きな力となりました。
平成17年末をもって、動物実験への犬猫の払い下げは、全国的に廃止になったのです。
 

戦前から戦後まで数十年もの間、飼い主に捨てられた犬や猫を動物実験に使うという歴史がありました。
しかし、シロの事件は、ずさんな動物実験の実態をあばき、犬猫の実験払い下げを廃止させました。



シロは、大きな役目をもって生まれてきたのかもしれません。
それにしても、シロは、身勝手な人間のために、大変な苦しみを負わされてきたことは、あまりにも悲しい現実でもあります。



保護された当時のシロ


元気になったシロ

夢物語かもしれないけど、きっと近い将来、動物実験にかわる方法が研究されて、世界中で「動物実験なんて、大昔のできごとだった」と思われる日がくることを願います。

 

動物実験について | ねこまる | 01:25 |
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